長渕剛 BEST ~風~

長渕剛 長渕剛 BEST ~風~歌詞
1.巡恋歌

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

好きです 好きです 心から
愛していますよと 甘い言葉の裏には
一人暮しの寂しさがあった
寂しさゆえに 愛が芽ばえ
お互いを知って 愛が終わる
別れは涙で飾るもの
笑えばなおさら みじめになるでしょう
こんなに好きにさせといて
「勝手に好きになった」は ないでしょう
さかうらみするわけじゃないけど
本当にあなたは ひどい人だわ

※だから私の恋はいつも
巡り巡って ふりだしよ
いつまでたっても恋の矢は
あなたの胸には ささらない※

タバコを吸うなとか 酒を飲むなとか
私の勝手じゃないの
好きでもないくせに 好きな振りをするのは
よして欲しいわ
くやしいけれど ほれたのは
どうやら私の方だったみたい
「別れの舞台はどこで?」などと
おどけてみせるのも これで最後ね
さよなら さよなら 心かよわぬ恋など
さようなら
こらえきれない涙よ
出来る事なら笑いとなれ

(※くり返し×2)


2.いつものより道もどり道

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

あなたの名前を 呼ぶ
早く 帰って来てよと
二人でいる時は なんともないけど
一人の時は やっぱり つらいのです

あれだけ 約束したのに
さよならなんて ずるいよ
二人で暮らすことに 疲れたならば
去ってく前に 話して欲しかった

あゝ 外は こんこん 木枯らし
私の心も 風にさらされて
もう待ちました 待ち疲れました
待ちくたびれました
いつもの より道 もどり道

お金に 困った時でも
夕食の したくするのに
なぜか 楽しさまで 感じてました
一人の今は なぜか のどに つかえます

あなたの 作った唄を
一人 口ずさんでます
私 今ごろ あなたが わかってきました
私に対する 思いやりみたいなもの

あゝ 外は こんこん 木枯らし
私の心も 風にさらされて
もう待ちました 待ち疲れました
待ちくたびれました
いつもの より道 もどり道


3.もう一人の俺

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

同じ顔した奴らで 賑わうこの街のふきだまり
疲れた男がひとり 名もない Coffee terraceで
何を想うか 何を見たか
死んじまった あいつの事
重なり合った 過去の愛
路上に吐いた 血へどの日々
いつからだろう もう一人の俺が
寒いこの部屋に 釘を刺し
ため息ばかりを ぶらさげてたのは
Black Coffee もう一杯
だから Black Coffee もう一杯
わけもなく ただ 吐く息の白さに
目をくばりながら
Black Coffee もう一杯
だから Black Coffee もう一杯
苦い愛に背を向けた 俺らひきょう者

電信柱の広告に すがりついた その昔
幸せばかり羨みながら 這いずり回り逆戻り
挫折は俺の 勲章なんだと
ほざきながら 生きていた
毒気いっぱい かじりながら
すっぱい雨に 打たれていた
いつからだろう もう一人の俺が
寒いこの部屋に 釘を刺し
ため息ばかりを ぶらさげてたのは
Black Coffee もう一杯
だから Black Coffee もう一杯
わけもなく ただ 吐く息の白さに
目をくばりながら
Black Coffee もう一杯
だから Black Coffee もう一杯
苦い愛に背を向けた 俺らひきょう者


4.交差点

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

君の胸の痛みが
僕にわかるといいね
無理に笑顔で別れた
涙色の悲しい交差点

暮れてく街並の中
かけてく うしろ姿を
ひきとめられもしないで
しあわせが またひとつ消えた

もう少し この僕に
大きな心があれば ただそれでいいんだ

行かないで 僕のそばから
泣かないで もう離しはしないから

輝いてるね 昔が
きっとそれは本当だね
優しくしてあげたくて
優しくしてあげられなくて

わかり合えない はがゆさを
感じ始めた 僕らが
愛の道しるべ探し
たどりついた悲しい交差点

信号が変わったら
やっぱり人ごみの中へ消えて行くんだね

行かないで 僕のそばから
泣かないで もう離しはしないから

行かないで 僕のそばから
泣かないで もう離しはしないから

もう 離しはしないから


5.俺らの旅はハイウェイ

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

南へ下るこの長い国道沿いを
アクセルふかしながら走って行く
行きかう車に気をつけてと警笛ならして
俺らの旅は今また始まった

気分上々心はうきうき見上げる空に
雲ひとつない風が心地よい
10トントラックはいつもステキな唄たちと
それを向かえる仲間の夢でいっぱい

あの街からこの街までそいつを届けに行くのがね
この俺らの仕事といえば仕事なんだけど
雨の降る日や雪の降る日は ちょいと心重たいが
北から南まだまだ走り続けなければ!

インターチェンジで南の香りが漂ってくる
黒い髪の少女が手をふってる
旅の疲れはいつしかどっかの忘れ物
俺ら陽気な笑顔でごあいさつ

淋しがりやのみんながとっても好きだから
愛をふりまく俺らはきょうもハイウェイ
言葉少なに交い合えるひとときさがして
俺らの旅はきょうもどっかのハイウェイ

あの街からこの街までそいつを届けに行くのがね
この俺らの仕事といえば仕事なんだけど
雨の降る日や雪の降る日は ちょいと心重たいが
北から南まだまだ走り続けなければ!


6.すべてほんとだよ!!

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

僕が君とつき合うようになって3度目の
夜が今 明けようとしている
やわらかい灯りに照らされた君の寝顔
夢といっしょに 天上を舞う
君をこうして強く抱きしめていると
何だかとっても落ち着くんだ
君をこうして強く抱きしめていると
何だかとっても安らぐんだ
不思議だね おかしいね あゝこのまま
ずっとずっといっしょにいたいんだ
やっぱり僕は君を愛してる um... すべてほんとだよ

恋って奴はなぜかいつも唄をつれてくる
甘い風が 髪をなでるように
君のささやきが午前3時を通りすぎるころ
2つの身体は 河川を流れてった
君の胸にこうしてそっとほほよせてると
何だかとっても落ち着くんだ
君の胸にこうしてそっとほほよせてると
何だかとっても安らぐんだ
不思議だね おかしいね あゝこのまま
ずっとずっと朝が来ませんように
やっぱり僕は君を愛してる um... すべてほんとだよ


7.午前0時の向こう側

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

地下鉄の階段を一人で歩いている
深夜喫茶の疲れを吐き出している
身も知らぬチンピラになぐられた頬と
昨日の君のさよならがみょうに痛い
どうしようもない やるせなさと
自分自身への愚かさだけが
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ

冷たいアスファルトにひびく靴音
誰かこの僕をひろってくれないか
何時間もこうして秋風にさされながら
それでも君の愛を欲しがっている
どうしようもない 淋しさと
君自身への想いやりのなさが
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ

暗闇の中で横たわるゆがんだほほ笑と
酔いつぶれた酒臭い俺の影
明日からのやさしさを失くしたおいぼれた犬
行くあてなく星くずを数えている
どうしようもないけだるさと
すきっ腹にささった君の涙が
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ

他愛ないうそをつく子供になりたい
君の唇からもれる唄になりたい
君の髪をなでる風になりたい
今日の夜明けは みたくない
どうしようもないはがゆさと
やがておとずれる白い朝が
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ


8.プライベート

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

※一晩中 会ってくれ
すべて「ハイ」と答えてくれ
きょうも 君の部屋から
やさしい口づけ 持っといで※

君のすずらんの香りに 今夜は
ちょっとばかり 月の香りそえて
そしてほんの少し 赤いマニキュアを
ぬってきても いいんだよ

電話で話すのは 時間のむだ使いさ
さあ 車をひろって 大急ぎ
僕は熱い 熱いコーヒーを
たてて 待っているから

(※くり返し)

甘くせつない 君の寝顔は
それは少女の ノスタルジア
僕の心休まる ただひとつの場所は
君の白さと 嘘のない言葉

僕の考えるしあわせってやつは
とっても ちっぽけなのだろうか
君とのたわいない 会話(はなし)の中に
やすらぎみたいなものがみえる

(※くり返し)


9.GOOD-BYE 青春

作詞:秋元康
作曲:長渕剛

GOOD-BYE 青春
いい事なんかなかった季節に
夢だけ置き去りに
白い手紙を破りすてれば ヒラヒラこぼれて
ジグソーパズルのようさ
GOOD-BYE 青春 答えを探して
あてのない風にふかれて立ち止まる
夜明け間近にひざをかかえて 懺悔のウォッカじゃ
なんだか酔えないみたい

誰のせいでもなくて 背中がとても寒くて
俺のぬけがらだけが宙に舞う
LIE LIE LIE LIE
ああ このまま 悲しみよ 雨になれ
ああ このまま 悲しみよ 雨になれ

GOOD-BYE 青春
いったいいくつもの涙を流せば
君の胸にささる?
窓の向こうに朝が届けば東のあたりは
ため息みたいに白い
GOOD-BYE 青春 退屈なんておちこんだ時の
言い訳だったんだね
熱い想いはただの幻
こぼれた朝陽に打ちくだかれたシルエット

誰のせいでもなくて 背中がとても寒くて
俺のぬけがらだけが宙に舞う
LIE LIE LIE LIE
ああ このまま 悲しみよ 雨になれ
ああ このまま 悲しみよ 雨になれ

LIE LIE LIE LIE…


10.日めくりの愛

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

星が流れる夜ならば
風にもたれて 君想う

君の足音がきこえたなら
会えない日々が ふと消える

※愛の運命(さだめ)を誰もとめられない
悲しいね 淋しいね
君を愛してる※

夢をつむいで過ごす夜
ふれるゆびさき 時をおる

君の足音が遠ざかれば
会えない日々を又数える

(※くり返し×2)

君を愛してる


11.スローダウン

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

昨日 初めて出会った女を抱いたんだ
恋というには ほど遠い愛の安売りさ
それなりに楽しくて それなりにむなしくて
気が遠くなるほど 君に会いたいと思った

考えてみると 今までのこの僕ときたら
つかの間の幸せのために
痛みばかり感じてきた
曲がりくねった道に落ちた石ころけとばせば
振り返る足跡はいつも ひとりぼっちさ

Slow Down 怖がることはないさ
Slow Down ここから始まるのさ
Slow Down 重たい荷物をしょって
Slow Down

その昔 幼い少年は気弱な瞳だった
物みな全てが 敵にしか見えなかった
手をさしのべる裏側には
どろだらけのひくつさと
金色の羽に包まれた裏切りがあった

いつのころからだろう 人の心の裏ばかり
見ることを覚え始めてしまったのは
かけがえのない恋人や
かけがえのない親たちから
離れて行ったこの僕が
いつもうらめしく思える

Slow Down 怖がることはないさ
Slow Down ここから始まるのさ
Slow Down 重たい荷物をしょって
Slow Down

小高い丘の上から 愛が欲しくて
誰かに寄り添いたくて
泣いた事もあった
人並のしあわせこそ 価値あるものだと
気づくまでに
ほんの少し走りすぎちまった

さあごらん この僕の汚れた傷跡を
さあごらん この僕のひきつった笑顔を
人はいつの時代でも 真実が欲しいもの
時として
僕みたいに遠回りする事だってある

Slow Down 怖がることはないさ
Slow Down ここから始まるのさ
Slow Down 重たい荷物をしょって
Slow Down


12.乾杯

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

かたい絆に 思いをよせて
語り尽くせぬ 青春の日々
時には傷つき 時には喜び
肩をたたきあった あの日
あれから どれくらいたったのだろう
沈む夕陽を いくつ数えたろう
故郷の友は 今でも君の 心の中にいますか

乾杯!今君は人生の
大きな 大きな 舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に幸せあれ!

キャンドルライトの中の二人を
今こうして 目を細めてる
大きな喜びと 少しのさみしさを
涙の言葉で歌いたい
明日の光を 身体にあびて
ふり返らずに そのまま行けばよい
風に吹かれても 雨に打たれても
信じた愛に 背を向けるな

乾杯!今君は人生の
大きな 大きな 舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に幸せあれ!

乾杯!今君は人生の
大きな 大きな 舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に幸せあれ!


13.泣いてチンピラ

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

泣いて 泣いて 泣いて チンピラになりてえ
泣いて 泣いて 泣いて チンピラになりてえ

明けても暮れても喧嘩でパクられ イキがった
花の都に憧れて 飛んで来た逸れ鳥
のがれ のがれて 破れた襖にもたれて
流す涙をひとつなめた
ああ友情 愛情 人情 何かが足りねえ
ああ膝を抱え 全てぶっ壊した夜
Woo woo woo…

ずらかっちまった方が ましだと考えた朝
紙コップの味噌汁をかじれば 天井が笑う
裸電球 ぶら下がった部屋で
忍び泣いてる女は なお哀しくて
ああ爪を噛んで 強くお前を抱きしめた
ああ吹いてきたぜ 臆病風が吹いてきた
Woo woo woo…

六尺足らずの五尺のやせこけた体で
刺せば監獄 刺されば地獄の腐った街で
どうせかなわぬ はかない夢なら
散って狂って捨て身で生きてやれよと
ああ背中丸め 声を殺し 思いきり
ああ泣いて 泣いて 泣いて チンピラになりてえ

泣いて 泣いて 泣いて チンピラになりてえ
泣いて 泣いて 泣いて チンピラになりてえ


14.LICENSE

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

幼い頃俺は いつも海が好きだった
バラック小屋に4人暮らしで とても幸せだった
むき出しのプロパンガス コールタールの壁
壊れかけた雨戸 夕暮れの背中
あの路地口でいつもおふくろは泣いてた

週末になると 親父はいつも 俺をバイクに乗せた
人気のない海岸線に 親父は腰をおろした
黙ったままタバコをふかし ずっと遠くを見てた
生真面目だけの自分の人生に憤りを感じてた

遮断機が降り 錆た線路を蒸気機関車が走る
踏み切りを渡ると 河川が流れ
繊維工場の煙 回送列車が操車場へ入る その前に
駆け足で早く 駆け足で早く 家へ帰った

買い物篭を下げたおふくろが 俺の手を引いてゆく
昨日の涙の理由も言わず 優しく唄っていた
河川づたいに 大きな影と小さな影が揺れる
子供達の為だけに ただ優しく唄ってた

親元を離れ 戸惑いながら月日は流れていった
薄汚れた都会のベランダから 見えない海を眺めた
俺は初めて 親父やおふくろをたまらなく愛した
取ったばかりのカーライセンス
明日 羽田に迎えに行く


15.電信柱にひっかけた夢

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

実に寒い夜だった
貨物列車の通りすぎる音がした
これが最後と腹に決め
26のたくらみから足を洗った

新聞配達の自転車の音がした
酒の飲めない俺は 食パンをかじった
錆びた10円玉をひっくりかえし
「ついてねえや」とやぶにらみした 明け方の東京

生き恥をさらしても
裏街道はまっぴらさ
ゴメンヨと詫びをいれ
お前住む街へひっかえす

東中野の駅前に ああ 突っ立ったまんま
電信柱に ひっかけた夢
未練たらたら ひっかけた夢

浜松町から羽田に向かった
公衆電話から奴に電話した
握りしめた受話器の向こうで
「頑張れや」って奴が泣いた

抜き差しならねえ街だった
危うく俺の背骨をぬかれるとこだった
性に合わねえから家に帰るだけさと
ふてくされた顔で 精一杯の負け惜しみ

俺だってあの日の海を 死ぬまで泳ぎ切るつもりさ
あぶく銭にうもれて一生 男なんか演りたくねえ
あの時の電信柱に ひっかけたくやしさと諦めが
俺の胸をたたきやがる
たらたらと 胸をたたきやがる
俺の胸をたたきやがる
たらたらと 胸をたたきやがる


16.JEEP

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ワークブーツにはきかえ 赤いジャンパーひっかけ
夜明け前の湾岸道路を 俺は西へと走らせ
背中に東京が遠ざかり
背中に人間が遠ざかり
俺の前にはただ風が吹いている
フロントガラスの向こうから やっと太陽が昇った
俺はできたばかりの唄を カーステレオから流した
深く息をすいこみ そいつを吐き出したら
昨日までのざわめきが笑い始めた

Oh my JEEP 悲しくてやりきれなかった
Oh my JEEP 愛されていなかったのかも
Oh my JEEP 不安ばかりの夜だった
Oh my JEEP 俺は今海を見に行くところだ
driving with my JEEP driving with my JEEP
driving with my JEEP with my JEEP

海はやっぱり光ってた 砂浜を野良犬が走ってた
ずっと遠くで船がゆっくりと動いてた
ウェットスーツの若者が くちはてた流木とたわむれ
俺はむしょうにコーヒーが飲みたくなった
俺は JEEP をとめた シーズン OFF のドライブ イン
コーヒーを飲みながら やめてたタバコに火をつけた
窓ガラスごしに打ち寄せる波を見てると
もう一度自分を信じてみたくなった

Oh my JEEP 全てを許してみよう
Oh my JEEP あいつを愛してやろう
Oh my JEEP 陽は高く昇った
Oh my JEEP 幌をはずした JEEP を走らせた
driving with my JEEP driving with my JEEP
driving with my JEEP with my JEEP


17.JAPAN

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
俺たち この先どこへ 流れて行くんだろう
Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
貫き通す意地の 壊れたこの国で

強い者と 戦う時はただただひたすら
自分を信じればいい
弱い者に真実を語る時は 少しだけ気をつけろ
裏目裏目に 愛が転がる

誰かの弱さを ひき上げたいなどと
うぬぼれた己れの 恥を知ったなら
夕陽が青春を まっさかさまにずり堕ちて行く前に
事実をどてっ腹で 受けとめろ

※Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
俺たち この先どこへ 流れて行くんだろう
Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?※

だけど 俺は この国で 生まれ 育ってきた

「平和な国だね」と友に語れば
「堅い話はおよし」と誰もがすり抜けた
文化は地に堕ち歴史は教訓ならず 世紀末の雨に
頭のてっぺんから ひっかぶるのか

俺たちはまるでどす黒い油にまみれた
ペルシャ湾の水鳥みたいに 息絶えだえ
それでも必死に 天高く飛び立とうとしてるのは
富の向こうに何かを見つけたいから

(※くり返し)

そして 俺は 二人の子供を 抱きしめてる

△Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
Believin' in myself Believin' in yourself△

(△くり返し)


18.しゃぼん玉

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ひりひりと傷口にしみて 眠れなかったよ
泣きっ面にしょんべん ひっかけられた夜
薄情な男だと 夜を 一枚ひんめくりゃ
ぐずぐずしてちゃいけねえと 照れずに 思えた
つまらぬこだわりは 身を縮めるだけだった
ほんの一瞬でも お前を愛せてよかった
枯れ果ててしまっても 温もりだけは残ったよ
妙に悲しくて いさぎよくて
本当に気持ちよかったよ

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと俺は俺で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?

きしりきしりと横っ腹が 痛かった
馬鹿っ面ぶら下げて上等だと ひらきなおった
人生が少しだけ うるさくなってきたけど
逃げ場所のない覚悟が 夢に変わった
帰りたいけど帰れない もどりたいけどもどれない
そう考えたら俺も 涙が出てきたよ
くじけないで なげかないで うらまないで とばそうよ
あの時笑って作った しゃぼん玉のように

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと俺は俺で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと君は君で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?


19.I love you

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

「私には私の生き方がある」とか
「自立した女の気持ちがなぜ わからないの?」だとか
どこそこのレストランで地中海料理を食べるだとか
「イタめしにエスニック ボルシチなんかも 最高よね」って言いながら

※そんな事より 俺は お前をベッドに引きずり込み
素っ裸のお前の胸にしゃぶりつく
I love you そうだろう
I love you きっとそうだよね※

服を着るならARMANI がいいとか VERSACE だとか
靴を履くならFERRAGAMO がいいとか JOURDAN がいいとか
バッグを持つなら CHANEL がいいとか PRADA だとか
スカーフは HERMES よ 金持ちのボンボンからもらった
TIFFANY のオープンハートのネックレス

(※くり返し)

I love you

そりゃ お前が並べた一流って意味もわかるけど
愛し貫く覚悟や恐さを知る一流になりたい
男が愛をわたす時
女がそれを受け入れる時
もっと大事な事は
互いのつき合いが
一流かどうかって事だろう

だから 俺は お前をベッドに引きずり込み
素っ裸の お前の心にしゃぶりつく
I love you そうだろう
I love you きっとそうだよね
I love you そうだろう
I love you きっとそうだよね
I love you そうだろう
I love you きっとそうだよね


20.RUN

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

賽銭箱に 100円玉投げたら
つり銭出てくる 人生がいいと
両手を合わせ 願えば願うほど
バチにけっつまづき 膝をすりむいた

なるべくなら なるべくなら
嘘はない方がいい
嘘は言わない そう 心に決めて
嘘をつき続けて 俺生きている

恨む心も 願う心も お前の前にいると
真実 おお 真実
真実だけが 頭を垂れる
こんな憶病者だからこそ 本当の事が欲しい
ああ 夢 夢 夢で 今日も日が暮れる

Run Run Run ……
Run Run Run ……

信じてみようよ 信じてみましょうよ
くやしいだろうけどね
信じきった夜 あいつの悲しみが
わかってくるのは なぜだろう

金 カネ カネ とカネ追いかけたら
一夜にして 幸せが すりぬけた
追いかけてばかり いるうちに
頭もはげてきた

恨む心も 願う心も お前の前にいると
真実 おお 真実
真実だけが 頭を垂れる
こんな憶病者だからこそ 本当の事が欲しい
ああ 夢 夢 夢で 今日も日が暮れる

Run Run Run ……
Run Run Run ……


21.ガンジス

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

4本の火柱がめらめらと
燃えさかり 煙が立ち昇る
俺は今 揺れる小舟の上
ガンジス河を下っている

細い路地裏には死を待つ老人の群れ
座ったまんまで動かない
やせこけた右手を道行く人に出し
小銭を手のひらを掴む

俺は船を降り 3時間近く
焼け崩れる真っ黒い人間を見た
「神様はどこにいるのか」と尋ねたら
老婆は自分の胸を指した
笑いながら自分の胸を指した

Bye Bye ガンジス 大いなる河よ
Bye Bye ガンジス 何も教えてくれない
鮮やかな色に包まれた女たちは
今日も 明日も この河で乳房を洗う
今日も 明日も この河で乳房を洗う

やがて跡形もなく白い灰になり
黄土色のガンジスに流された
わかっちゃいたけど 人間って奴が
確かに目の前で灰になった

裸足で櫓(ろ)をこぐ老人が
憂い顔で 俺に笑いかけた
深いしわを顔中に刻んで
「死んだら灰になるだけさ」と笑った

旅をするのは 帰る家があるからだ
さすらいの旅ほど 淋しいものはない
ふと虚しさに突き落とされそうになったけど
「死んだら灰になるだけさ」と笑ってみた
「死んだら灰になるだけさ」と笑ってみた

※Bye Bye ガンジス もっと生きようと
Bye Bye ガンジス 俺の命が叫ぶ
さよなら 名も知らない死人(しにびと)たちよ
あなたのように 強く死ぬまで生きようと
あなたのように 強く死ぬまで生きようと※

Bye Bye ガンジス……
Bye Bye ガンジス……

ベナレスの川岸に並ぶヒンズー寺院
ひと群れの牛を引く少年
大きな瞳で手をあげたとき
なぜに俺は目をそらしたんだろう

俺はふたたび小舟に乗り
ポケットのハモニカを吹いた
悠々と時にまかせて音を飛ばしたら
生まれてきて ほんとによかったと思った

ガンジスは 何故よどんでいるのか
なぜ“聖なる河”と人は呼ぶんだろう
考えながら仰向けにひっくり返ったら
やけに空は高く青かった
やけに空は高く青かった

Bye Bye ガンジス お前は黙ったまんま
Bye Bye ガンジス 答えなど始めからない
あるのは今 確かに「俺」ここにいる
そして明日 東京へ帰る
そして明日 東京へ帰る

(※くり返し)

Bye Bye ガンジス……
Bye Bye ガンジス……


22.家族

作詞:長渕剛・高山文彦
作曲:長渕剛

ギラギラと焼けつくコールタールの屋根に
むせかえる灼熱のあの夏の放課後
俺たちはたくさんの自分を閉じ込めて
しゃぼん玉を青い空へ飛ばしたよね

七色に輝く俺たちの未来は
「信じる」とか「信じない」からかけ離れてた
何の疑いもなく陽炎といっしょに
天空へ確かにはじけず昇ったよね

あれは遠い、そう夏の日の午後
広い校庭に水をまいた
決まって夕立のあと俺たちは
裸足のまんまで西陽を追いかけた

悲しかったけど…
泣きたかったけど…
「家族」という船に乗り
「孤独」という海に出た
「家族」という船が行き過ぎ、
今「孤独」という魚になった

そばがらの枕と重たく湿ったふとん
吊した蚊帳をめくると苦しい夢をみた
天井には姉ちゃんのすすり泣きが響き
俺はじっと明日を垂直に考えてた

終業式の木造の校舎まで
明日はバスに揺られる最後の日だ!
割れた窓ガラスにセロテープを貼ろう
そして色あせたランドセルを川へ捨てよう

ひざまでザックリつかりハヤを追いかけた
気の遠くなるよな夕暮れまでの瞬間
母親の夕餉の仕度と立ち昇る煙が
たまらなく嫌だったけど 明日が待ちどおしくて

つらかったけど…
悔しかったけど…
「家族」という船に乗り
「孤独」という海に出た
「家族」という船が行き過ぎ、
今「孤独」という魚になった

農夫たちのぶ厚い人間の手のひらに
今日一日分のお椀を返したら
親父もお袋も姉ちゃんも俺も
やがて「ふるさと」という呼び名から離れて行くのだ

「さよなら」を言わなきゃいけない数の方が
出会いの数より多かったよね
親父の胸の草むらであの夏の日
「もう母ちゃんを殴らないで!!」と約束をした

今ごろ貴方の父や母は
どこの空の下で泣いてるの?
貴方の人間は貧しくなんかない
いとおしくなったから生き急ぐのだ

逃げたかったけど…
死にたかったけど…
「家族」という船に乗り
「孤独」という海に出た
「家族」という船が行き過ぎ、
今「孤独」という魚になった

白地に赤い日の丸 その父をたまらなく愛してる
白地に赤い日の丸 その母をたまらなく愛してる
白地に赤い日の丸 その姉をたまらなく 愛してる
白地に赤い日の丸 殺したくなるよな 夕暮れの赤
白地に赤い日の丸 この国をやっぱり 愛しているのだ


23.英二

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

くそまみれの公衆便所
鼻をつんざくアンモニア
ジッパーおろし、たれ流しゃ
真っ赤な血のしょんべん
こびりついた 不良少年の落書き
ひきちぎられたエロ雑誌
丸めこまれた 黄ばんだちり紙
そろそろ腹わた 煮えくり返る
叩き割った鏡に うすら寒い俺の面
ぐらんぐらんの糸きり歯
引っこ抜こうか どうしようか
外はどしゃぶり

英二 こみあげるぜ
英二 飲めねえ酒を飲み
英二 抱けない女抱き
英二 残るあと味噛んでみた

天気予報は あてにならねえ
傘もねえ希望もねえ
真っすぐだった、あの道も
あの時も、あの日々も
泥にまみれ ふたをしやがる
ひん曲がる優しさたちよ
昔なじみのゴロツキも
今じゃ偉くなったもんよ
しのぎを削りたおれ
もう一度 這い上がってやれ!
ふぬけなこの街“花の東京”
空っぽの街笑い散らかせ
花火よ 上がれ!

英二 むなしすぎるぜ
英二 お前に逢いたい
英二 肩で風、切り
英二 この街を歩こう

英二 くわえタバコに
英二 俺がマッチで火をつけよう
英二 花火を上げたら
英二 二人、あの町へ行こう

英二 二人、あの町へ行こう


24.いのち

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

雨が降っていた
どしゃぶりの晩 ぬれた地べたに
傘を突っ立てた

しゃくり上げた瞬間
喉をかっ斬り悔しさを幾度も
タバコの火で焼っきった

海になりてぇ 激しくうねり狂うほど
海になりてぇ あれは確か俺、19の冬だった

中途半端の親切よりもっとしゃにむに生きた
中途半端の慰めなどに振り向かず走り抜く命が好きだった

風が言葉になった
吹きっさらしの言葉から
心という響き探した

うら優しい母の愛より
物言わぬ親父の背中に
甘え抱かれたかった

正義に倒れ死んでいった者達の墓の上に
こっそりつばを吐き弱者を気取る大馬鹿野郎

刑務所(むしょ)や娑婆(しゃば)も流れる水はやっぱり同んなじだった
うら寂しい人情の陰の荒くれた厳しい命が好きだった

道は後ろにあった
過去という名の貧弱な俺の
足跡があった

逃げても追いかけた
逃げる自分を許さぬ
もう一人の俺が

強い者ほど細やかな風に泣き
みっともないくらいの恥を誇りに思うものだ

すたれて貧しくたかるよな大胆不敵より
乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった

すたれて貧しくたかるよな大胆不敵より
乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった


25.ひまわり

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う

もしも私が風ならば
真夏の空へひまわりを咲かせたい
そんな風になり種を運ぼうよ
一人ぼっちの小さな土の上

見上げる空からしあわせが降る
しあわせはやがて水になってくれるだろう

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う

しも私が土ならば
真夏の大地であの風を待ちたい
たとえ飢え渇きひび割れても
一人ぼっちの小さな土でいい

見上げる空にはひまわりが咲き
ひまわりはやがて土に抱かれ眠る

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う


26.静かなるアフガン

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

海の向こうじゃ 戦争がおっ発(ぱじ)まった
人が人を殺し合ってる
アメリカが育てたテロリスト
ビンラディンがモグラになっちまってる

ブッシュはでっかい星条旗を背に
ハリウッド映画のシナリオをすげかえる
悪と戦うヒーロー
アフガンの空 黒いカラスに化けた

※ほら また 戦争かい
ほら また 戦争かい
戦争に人道(みち)などありゃしねぇ
戦争に正義もくそもありゃしねぇ※

黒いカラスにぶら下がる ニッポン人
僕らはTV(テレビ)で
銃弾に倒れる兵士を見てる
空爆に両足ふっ飛ばされた少女の
瞳から真っ赤な血液(ち)がしたたりおちる

日の丸と星条旗に僕は尋ねてみたい
戦争と銭(かね)はどうしても必要ですか?
広島と長崎が吠えている
「もう嫌だ!」と 泣き叫んでいる

(※くり返し)

あゝ 早く アフガンの大地に
平和と緑よ やどってくれ!
あの時の少女の瞳をこわさないで
僕は祈る 静かなるアフガンの大地
僕は祈る 静かなるアフガンの大地